大手音楽教室さんのグループレッスンに通われるお子さんが、この1ヶ月間に何人か、ピアノ個人レッスンを受けたいと体験レッスンにいらっしゃいました。

その大手音楽教室さんでは、オリジナルの曲集を使われてます。

カリキュラムの緻密さには「いつもながらさすが!」と感心してしまいます。

今回体験にいらしたのも、小1と小2のお子さん達でしたが、良く弾かれて上手でした。

しかし一点だけ、少し気になったことがあったのです。

それは、

読譜が苦手だ

と言うことです。

確かにお耳の良い子は、私の弾く音を2~3回聞いて覚えてしまい、弾いてしまいます。

しかし、楽譜上の音符に「何の音?」と聞いても、答えに時間のかかる子も結構いらっしゃるのですね。

確かに初期の段階では、耳から覚える方法もある事はあります。

しかしそれだけだと、上達するにつれ、音符が読みづらくなり、ついついピアノから遠ざかる事になりかねません。

練習曲のレベルが、耳でコピーできる限界を越えるのは時間の問題です。

このままでは
「ピアノは好きだけど、音符がわからないから練習は嫌い」
と言うタイプになりかねません。

そうさせないためにも、私は読譜力を初めからつけた方が良いのではと思っております。

初期の簡単な間は、苦労して楽譜を読むよりも覚えてしまった方が楽なのかも知れませんが、ピアノは楽譜が読めるようにならなければ、先がありません。

日本語は50音もありますが
音符は12音しかありません。

幼児でも十分に読めますから、初期段階から楽譜を読む訓練をさせるべきです。

ピアノは音符を読み、手に命令し、リズムをとり、鍵盤にさわるという一連の流れに、本当に頭を使います。

同時に注意力も要します。
集中力も必要です。

できない時の踏ん張りが要求されることもあります。

上達するペースは、個人差があって当然と言えます。

しかしどの方であっても、少しずつ少しずつの地道な訓練の大切さを体得していただき、そこから生じる真の楽しさを味わって頂けたらとても嬉しいです。